当院は、福岡県と久留米市から委託を受けて、医療機関として発達障害に特化した療育支援事業を行っています。
発達障害やその可能性のある子どもたちのライフステージに応じた地域での生活やご家族を支援するために、療育相談や指導、および児童福祉サービスの情報提供などを行っています。
療育とは
療育とは、障害やその可能性のあるお子さまに対し、発達を促し、
個々の発達の状態や特性に応じて、自立して生活できるように援助する
取り組みです。
保護者さまにとっても療育を受けることで、お子さまの
持つ特性を正しく把握することができ、お子さまにあった接し方・
コミュニケーションの取り方を知ることができます。
また子育てへの不安が減り、家庭でもお子さまを伸ばす関わり方ができるようになります。
いつから始めたら良い?
療育は始めるのが早ければ早いほど効果があります。
お子さまが「自分にもできた」という体験を幼少期から積み重ねることで、お子さまの自己肯定感を育むことにもつながります。
事業内容
お子さまが自立して生活できるようになるために必要なことのアドバイスや、児童福祉サービスについての情報提供、関係機関との調整など を行います。成長していくお子さまとご家族が社会で自分らしく生活できるようにお子さまの特性に応じたサポートをしています。
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1.外来療育
当院にご来院いただき、発達障害やその可能性のあるお子さんに関する療育相談、助言を行います。
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2.訪問療育
専門スタッフがご自宅などを訪問して、お子さまの特性や状況、環境に応じた助言(関わり方、環境調整など)を行います。
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3.施設支援
保育園、幼稚園、小学校、中学校、高校や通所(通園)施設、児童福祉サービス事業所の職員さまを対象に、児童に関する相談、対応に関する助言などの相談、支援を行います。
職員さま向けの発達障害などに関する講習も行うことができます。
対象地域
福岡県南部圏域
- 久留米圏域(久留米市・小郡市・大川市・うきは市・大刀洗町・大木町)
- 八女・筑後圏域(八女市・筑後市・広川町)
- 甘木・朝倉圏域(朝倉市・筑前町・東峰村)
- 有明圏域(大牟田市・柳川市・みやま市)
- 筑紫圏域(筑紫野市・春日市・大野城市・太宰府市・那珂川市)
利用料金
無料でご利用できます。
保護者・ご家族さまへのサポート
お子さまについてこんなお悩みはありませんか。
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・視線が合わない
・激しいかんしゃくを起こす
・偏食が激しい -
・言葉が少ない
・こだわりが強い
・友達とのトラブルが多い
…etc.
ご家庭でお悩みがある場合は、ぜひ一度ご相談ください。必要性やご希望に応じては、療育関係機関や医療機関のご案内もいたします。
また、当院で実施している「ペアレント・トレーニング」の見学や体験も行っております。
詳しくはお問合せください。
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ペアレント・トレーニング
子育てをしているとさまざまな悩みがあると思います。
怒りたくないのについ怒ってしまい、あとで後悔することはありませんか。
ペアレントトレーニングは、このような悩みを解決する子育てのコツや工夫を学び、家庭で実践できるよう保護者さまをサポートしていくプログラムです。お子さまの特性を知り、適切な対応方法を学びます。 お子さまのできることに着目し、褒めて伸ばすことができるようにトレーニングします。
お子さまの特性にあった最適な子育ての方法をみつけて、より家族が笑顔でいられる時間を増やしていきましょう。 -
ソーシャルスキルトレーニング(SST)
社会で必要となる認知や行動のスキルを磨く訓練のことで、社会生活技能訓練と呼ばれています。
子どもたちは、学校や日常生活を送る中で、集団のルールを守る、あるいは他の人の行動を観察するといった経験を 積むことで、社会生活や対人関係を円滑に営んでいくために必要な技能を自然と身に付けていきます。
しかし、発達障害や特性の強いお子さまにとっては難しいことがあります。ソーシャルスキルトレーニングでは、 社会で必要となる認知や行動のスキルを身に着けるためのトレーニングを行い、 お子さまの「できる」ことを増やして自己肯定感を高めます。 -
児童思春期親子支援プログラム「サン・フラワーの会」
保護者さまに、病気の特徴や関わり方を学んでいただく「ペアレント・トレーニング」と、患者さま(お子さま)を 対象にした「ソーシャルスキルトレーニング(SST)」を、同時進行で行う、児童思春期親子支援プログラム 「サン・フラワーの会」を実施しています(1クール全10回)。
ソーシャルスキルトレーニング(SST)では、お子さまが、同じ悩みや不安を持つ仲間と共に様々な活動プログラムを 通して、人とのかかわり方や集団行動を学び、練習します。
保育所・学校・教育機関へのサポート
保育所の先生方、学校の先生方、スクールカウンセラーの皆さま、園児や児童・生徒についてこんなお悩みはありませんか。
園児
- お友達の輪に入れず、いつも一人で遊んでいる
- お友達とすぐケンカになる
- 落ち着きがなく、少し目を離すとケガをする
- 静かにする場面や場所でじっとしていられない
- 話を聞いていない、理解できていないように見える
- 集団行動が、他の園児と比べてできない
- 情緒が不安定でパニックを起こす
- 他の園児と比べて発達が遅く、小学校でやっていけるか不安
児童・生徒
- 授業中に勝手に席を離れる
- いつもぼーっとしている
- 教科の得意・不得意に極端な差がある
- 「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算する」「推論する」のいずれかが困難
- 忘れ物が多い
- 集団行動についていけない
- 友達ができにくい、トラブルが多い
- 不登校が続いている
まずはご相談ください
こうしたお悩みについて当事業では、当院の専門スタッフが保育所や学校に訪問してご相談にご対応しています。
例えば、気になる園児や生徒について、日ごろの行動や言動、関わり方をヒアリングしたり、モニタリングして、 対応方法や環境調整などの改善策を一緒に検討します。保育士さまや学校の先生方に向けた 「前向きな子どもとの関わり方」「問題行動のベースにある発達障害への理解」などの講習も行えます。
Consultation counter 相談窓口
お子さまの個性は、前向きな関わり方や支援で、今後の成長や将来が大きく変わります。
まずはご相談ください。
聖ルチア病院地域医療連携室
受付時間 8:30 ー 12:00 / 13:00 ー 16:00
「療育支援事業の件」とお伝えください。
お子さまについて、事前に簡単なお話を伺います。
(氏名、年齢、お住まい、相談内容 など)