統合失調症
統合失調症はどんな病気?
統合失調症は、考えや気持ちがまとまらなくなる状態が続く精神の病気で、その原因は脳の機能にあると考えられています。幻覚や妄想、意欲の低下、自閉的になる、などの症状が起こる病気です。
約100人に1人がかかるといわれており、決して特殊な病気ではありません。思春期から40歳くらいまでに発病しやすい病気です。薬や精神科リハビリテーションなどの治療によって、多くの患者さんが長期的な回復を期待できるようになっています。
当院の統合失調症治療
統合失調症の治療は、薬物療法とリハビリテーションを中心に行います。薬物療法により幻覚や妄想などの症状を抑え、症状に伴って進む認知機能障害をリハビリテーションで改善し、再発を防ぐことを目指します。
薬物療法では、抗精神病薬による脳の機能改善のほかに、強い不安や緊張の抑制、憂鬱な気分の緩和や意欲向上、睡眠リズムの調整するための薬などが処方されます。
リハビリテーションは、病気の症状で生じる「生活のしづらさ」を改善し、スムーズに安定した生活を送れるようにすることを目的に行います。
具体的には、作業療法、SST(生活技能訓練)、心理教育、デイケアなどを医師や看護師のほか、精神保健福祉士、作業療法士、臨床心理士などの専門職が連携してプログラムを行います。
治療抵抗性(従来の薬が効かない)統合失調症の治療
通常は「抗精神薬」という薬を使用しますが、抗精神薬が効かない患者様が2割~3割いらっしゃいます。当院では、抗精神薬が効かない患者さまに「クロザピン」(治療抵抗性統合失調症治療薬)による治療をすることができます。クロザピンは、様々な条件をクリアした医療機関でしか使用できません。抗精神薬が効かない、副作用があって抗精神薬を使用できない患者様はぜひ一度ご相談ください。
自分で決まった時間に薬を飲むことができない患者様には、注射で投与できるLAI(持続性抗精神病注射製剤)も使用できます。
薬の飲み忘れによる悪化や再発を防ぐことができます。
LAI(持続性抗精神病注射薬剤)
退院後の暮らしもサポート
精神科デイケア
当法人には、精神科デイケア(デイナイトケア、ショートケア)があり、退院後もご自宅や施設から通ってサポートを受けられます。
日常生活をスムーズにしたり、仕事や学校に復帰するためのリハビリテーションを提供しています。
訪問看護
看護師や作業療法士(リハビリの専門職)が、退院後の患者様のご自宅に定期的に訪問し、病状の観察やご自宅での生活がスムーズになるための支援を行います。
専門職が定期的に訪問することで、病状の悪化や再発を早期発見することができ、適切な対処ができます。
ご家族へのサポート
家族セミナー
ご家族向けに、認知症についてや、患者様ご本人との接し方を学ぶセミナーを開催しています(年1~2回・疾患別)。
詳しくはお問い合わせください。